UI銀行は、東京きらぼしフィナンシャルグループの一員として、2022年1月に開業したデジタルバンクになります。現在で4年目に入っておりまして、おかげさまで開業以来、順調に利用者数も伸びており、預金残高は現在7,000億円を突破しています。
私たちはその中で、営業企画部に所属しておりまして、主に担当しているのは新規の口座開設や、既存のお客さまの預金獲得といった領域です。顧客とのコミュニケーション全般を担っている部署であり、私は広告まわりの企画やキャンペーン施策の立案、さらにはクリエイティブのディレクションや制作関連も含めて幅広く担当しています。
出稿のきっかけとしては、UI銀行の預金残高がちょうど5,000億円を突破したタイミングでした。この節目に合わせて、もっと多くの方にUI銀行の名前を知っていただきたいという思いがありました。
今までは主にWebメディア中心に広告を展開していたんですが、「もう少しお客さまにダイレクトに伝わる手段はないか」と考えたときに、ビジネス層にしっかりリーチできるタクシー広告が候補に挙がりました。UI銀行のターゲットとも非常に親和性が高いと感じておりました。
あとは、Web広告では得られない“手触り感”というか、リアルな場で伝わる効果にも期待しており、今回「GROWTH」を選んだ大きな理由のひとつでもあります。
出稿期間 :2025年1月27日〜3月23日
メニュー :
・メディアタイアップ枠「HEADLIGHT」 ZONE ECONOMY
・広告枠「RIDE VIEW」「PAYMENT VIEW(旧:PAYMENT AD)」
基本的には、できるだけ長期で掲載したいという希望がありました。ある程度長期間実施しやすいメニューということで、まず情報番組「HEADLIGHT」のタイアップは自然と候補に挙がりました。ただ、それだけだとUI銀行としてのサービスインパクトを十分に伝えきれないという懸念もあり、より強く印象付けるために「RIDE VIEW」を組み合わせることにしました。
「RIDE VIEW」では、乗車直後の静止画でまずしっかりサービスに注目してもらい、その後の「HEADLIGHT」で、第三者視点の信頼性のあるコンテンツとしてUI銀行を深く知ってもらうといった“段階的に浸透させていく流れ”を意識しました。
結果的に「幅広く認知してもらえる」「信頼感を持って深く知ってもらえる」という2軸を両立できる構成になったと思っています。両方のメニューを掛け合わせて選んだのは、そのような意図からです。

まずUI銀行はまだ開業4年目ということもあり、やはり社名の認知度をもっと上げていきたいというのが一番大きな目的でした。それによって、金融機関としての信頼感を高めていければと考えていました。
クリエイティブ面では、まず「UI銀行」という名前をしっかり立たせることにこだわりました。また、ちょうど預金残高が5,000億円を突破し、次のステージを目指すタイミングだったので、その事実をしっかりと打ち出すことで「短期間でこれだけの実績を築いている=多くのお客様に選ばれている」という信頼の証として伝われば良いと思っていました。
単に名前を知ってもらうだけでなく、「信頼されている銀行なんだ」と感じてもらえるような構成にしたいという意図がありました。それに加えて「HEADLIGHT」では、森香澄さんなど著名なMCの方にナレーションをお願いしたので、より説得力のある訴求になったのではないかと思っています。
ちょうどタクシー広告の出稿と、定期預金金利を引き上げたタイミングが重なっていたのですが、やはりその時期から「UI銀行」で検索していただく方が明らかに増えました。具体的には、タクシー広告を始める前と比較して、検索数がデイリーベースで約2倍くらいになりましたね。これは非常に大きな反響だったと考えています。
また、仕事上でお付き合いのあるお客さまから「見たよ」と直接声をかけていただくことも多く、Web広告だとこのようなリアクションはあまりないので、リアルな媒体ならではの“反響の実感”みたいなものをすごく感じました。
全てを定量的に計測できるわけではないのですが、「リアルな声として反響がダイレクトにあった」というのは、大きな効果として捉えています。
実は同じタイミングで新聞広告も出稿していました。都内の新聞各社、3〜4社ほどに「預金残高5,000億円突破」といった内容や、UI銀行のブランドが伝わるような広告を掲載していました。合わせて「5,000億円突破記念」のキャンペーンも展開しており、広告全体で盛り上がるように、メディア展開を強化していた時期です。タクシー広告に加えて、新聞、Webアフィリエイト、バナー広告なども含め、多角的に施策を実施していました。
Webに関しては、出稿量を増やした時期もあれば、逆に抑えていた時期もありました。正直にお話しすると、出稿開始当初は割と予算をかけていたのですが、キャンペーン後半には予想以上に資金が集まりすぎたところもあり、広告出稿を控えめにしたこともありましたね。
また、これは意図していたわけではないのですが、ちょうど定期預金で「1年もの金利1.1%」というキャンペーンを実施していたタイミングで、「金利が高い銀行が増えてきた」といった文脈の特集がテレビなどでも多く取り上げられていました。その中でUI銀行の名前を出していただけることもあり、結果的に露出の幅を広げることができました。
今回の広告では「預金残高5,000億円突破」をメインの訴求にしていたんですが、その後7,000億円まで到達することができました。今後については、単に“預ける銀行”というイメージだけでなく、“普段使いしてもらえる銀行”として、さらに認知を広げていきたいと考えています。
直近では「はたらくサイフ」という新商品もリリースしました。これは、給与の受け取りや日常の支払いなど、より日常生活に寄り添う形で使っていただけるよう設計した商品です。今後はこの「はたらくサイフ」などを軸に、「UI銀行=使いやすい、便利な銀行」というイメージをしっかり訴求していきたいです。
また、今回もタクシー広告を7月から放映しているのですが、前回同様、ビジネスパーソンの方々に広くアプローチできるという点では非常に魅力を感じています。実際、社内の役員が取引先の方から「見たよ」と声をかけられることもあり、そうした“手触り感”のある反響はWeb広告ではなかなか得られない部分なので、とても評価しています。
一方で、今後は“知ってもらう”だけでなく、“行動を促す”というフェーズに入っていく必要があると考えています。たとえば、広告を見てくださった方に対してクーポンを配布するような施策など、より具体的なアクションに結びつくような仕掛けをタクシー広告と連動して行っていきたいですね。
最後に「HEADLIGHT」は長期間に実施できる点が魅力でしたが、同時に「RIDE VIEW」のようにインパクトを残せるフォーマットも組み合わせることで、ただ知ってもらうだけでなく、深く興味を持ってもらえるような展開を目指しました。この2つをうまく掛け合わせながら、UI銀行の“次のフェーズ”に向けたブランド構築をしていきたいと思っています。