CASE STUDY

ウェビナーレポート公開!
都心高級不動産×タクシー広告の可能性とは。
ニューステクノロジー・LIFULL Marketing Partners共催
2021年09月14日
SEMINAR REPORT
- 登壇者
- ニューステクノロジー 代表取締役 三浦 純揮
LIFULL Marketing Partners 事業開発部 部長 斉藤 秀典
- アジェンダ
- 1.最新の媒体特性とコロナ禍の変化とは
2.利用者属性と過去事例から考える高級不動産との相性とは
3.トークセッションパート公開 Presented by LIFULL Marketing Partners
4.セミナーを総括して 〜今後のタクシー広告の活用可能性とは〜
1.最新の媒体特性とコロナ禍の変化とは
- 台数から配車アプリまでアップデートした最新の媒体特性について教えていただけますか。
- 現在東京都内で約12,500台のタクシー車両と連携しています。都内のシェアで言うと大体45%なので、東京でタクシーを拾うと2台に1台の確率で「GROWTH」と連携してるタクシーに乗車することになると思います。また、現在タクシー配車アプリでは「S.RIDE」「DiDi」と連携しています。「S.RIDE」「DiDi」を利用してタクシーを配車すると「GROWTH」と接触することになります。普段から頻繁にタクシーを利用する方に関しては、最近は道で手を挙げてタクシーを拾うという行為が少なくなってきており、配車アプリを利用される方が増えています。「GROWTH」では、2つの配車アプリユーザーと車内サイネージを通じて接触することが可能です。2019年4月よりサービスローンチして以来、現在約400社の広告主様にご活用いただいています。

- コロナ禍においてタクシー業界は影響を受けたと思います。具体的にどのような影響があったのでしょうか。利用者属性に変化はありましたか?
- 三浦:ユーザー属性に関しては、82%のユーザーが都内で活躍する経営層・意思決定者層です。タクシーは公共交通機関の中でも金額が高い移動媒体でもあります。ですので、ある程度お金に余裕がある方や会社でも経費でタクシーを利用できる方が多いです。経費でタクシーを利用できる理由としては、意思決定層に位置付けられるからという理由もあります。年齢のボリュームに関しては、30代〜50代の方が大半を占めています。コロナ禍における状況をよく聞かれますが、媒体にとっては良い変化もありました。ビジネス上の意思決定者層の乗車率が5%程向上しています。コロナ禍でタクシー業界全体が影響を受けているといった記事や報道を見られた方もいらっしゃると思うのですが、何が一番業界にとって厳しいのかをお話しすると夜の利用が減っていることです。一方で、1番に回復したのが昼間の利用です。目的を伴うビジネスの移動は継続して発生しているということと、密な空間を避けるために移動手段をタクシーに変えた方も見受けられます。

- 2019年4月よりサービスを開始して以来、変化した点はありますか?
- 三浦:3年ほど前から都内を中心にタクシーサイネージの導入が進み、ユーザーの方もタクシーにサイネージが設置されているということが当たり前になってきていると思います。ローンチ以来、リアクション率を定点的に調査しているのですが、元々は10%程だったところが現在では約16%UPし、4人に1人がサイネージを見て何かしらのアクションをしていることが判明しました。タクシーサイネージが定着化し、視聴からアクションまでユーザーの反応を獲得できる媒体に成長していることが分かります。

- コロナ禍でも企業からの出稿が続いているとお聞きしました。コロナ禍においても広告主が出稿を継続する理由についてどのように考えていますか?
- 三浦:コロナ禍においてポジティブな変化もあり、現在有難いことに12月までほぼ満稿状況です。(1月以降の広告枠は未開示)理由としては、実際に出稿後に効果がでており、クライアントのビジネスが成長していることが1番の理由だと思います。コロナ禍でマーケティングの予算配分がデジタルにシフトしていることは業界全体の動きとしてあると思います。ただデジタルで顕在層にリーチできても、一部の潜在層にはリーチできないという課題もあると思います。このような背景もあり、コロナ禍において出稿を継続する理由としてお伝えしていることが「知ってもらう必要性」です。toB・toCどちらにも言えることだと思うのですが、購入や導入する際に「知ってもらうこと」による信頼や安心感の獲得。デジタルマーケティングにおける限界もあり、認知を外へ広げていく必要性はあるのではないかと思っています。
2.属性と過去事例から考える高級不動産との相性とは
- 三浦:これまでの話も踏まえて「タクシー広告×高級不動産の可能性」に関して話していきたいと思います。BtoBでは「意思決定者層に対してダイレクトに訴求できる」という特性を活かし、多くの広告主様にご活用いただきました。一方で、BtoCにおいては、「可処分所得が高い富裕層の方にダイレクトに訴求できる」という特性を活かして有効的にご活用いただけるのではないかと考えています。その中でも「高級不動産」という領域における活用可能性と親和性について説明します。

- BtoC領域におけるユーザー属性についてどのように考えていますか?
- 三浦:月にタクシーを何回も利用する層に対して、「ヘビーユーザー」という呼び方をしています。月に9回以上利用する人の属性に関しては、図の通りです。ここで注目していただきたいポイントとしては、図下部になります。例えば3,000〜5,000万円以上の有価証券を保有している方は全体の約30%、また世帯年収が1,200万円以上の方は約25%です。その他、クレジットカードもプラチナやブラックの所有率が高かったり、約39%の方が分譲マンションの購入に興味があると回答しています。自身のライフスタイルや興味関心の分野に関してある一定のコストを投資できる方が比較的に多いのではないかと考えています。
価値観に関してお話しすると、質やセンスを大事にしている方が多いです。また、情報が必要になった際に調べ方がすぐに分かる方が多く、タクシーに乗っている際にお手元にスマホをお持ちの方が大半だと思うのですが、情報の取得から即座に情報をキャッチアップできる方や情報感度が高い方が多いことも重要なポイントだと思います。
ヘビーユーザー属性に関して総括すると、大企業に勤めており平均年収が1200万円以上、有価証券を3000万円以上保有しており、情報リテラシーの高い層というのが一つ仮説として考えられるのではないかと考えています。

- これまで不動産関連情報を配信した際の反響について教えてください。また、過去の事例から不動産情報との相性に関してどのように考えられますか?
- 三浦:不動産情報とタクシーユーザーとの親和性について、これまで配信した企画の結果をもとにお話ししたいと思います。まず配信全体の構成としては、広告コンテンツとオリジナルコンテンツが交互に配信される仕組みになっています。オリジナルコンテンツに関しては、毎週メディアチームが企画をした特集コンテンツを配信しています。以前、オリジナルコンテンツにおいて、不動産関連の特集を配信しました。実際の反響としては、モニター画面下部に表示されている詳細画面のタップ数が過去最高値である5000近いタップ数を記録しました。通常のメディアコンテンツでは、大体1000前後のタップ数になります。これまで様々なパートナー企業とタッグを組み特集コンテンツを配信してきましたが、なかなか5000近いタップ数は獲得できません。以上の結果からも分かるように、住まいや不動産に関する情報ニーズは高いのではないかと考えています。調査すると、コンテンツに接触した33%の方が試聴後に何かしらのアクションをしていることも判明しました。

3.トークセッションパート公開 Presented by LIFULL Marketing Partners
- 購買決定(サービス問い合わせ)までの時間は高級商材だといかがでしょうか?
- 三浦:toBに関しては、出稿して割とすぐに検索のクエリが伸びます。出稿後2週目〜4週目目処が顕著に伸びていることが多いです。toCの商材ですと、過去にラグジュアリーブランドの高級腕時計の情報を配信したことがあります。その際各所にヒアリングした結果、タクシーを見てすぐに購入した方が複数確認できました。情報がマッチした時の購買スピードは比較的早いのではないかと感じています。理由としては、都内のタクシー利用者は意思決定のスピードが早い方が多い傾向にあるのだと思います。
- 成果につながったクリエイティブの共通点に関して教えていただけますか?
- 三浦:toBでお話しすると、シンプルで分かりやすいクリエイティブが効果が出やすい傾向にあります。要するに、どのような課題を持つ企業向けなのか。サービスによりどのようなメリットがあり、結果どのように企業が抱える課題を解決できるのかということを分かりやすく伝えるということです。toCに関しては、まだ事例も少ないので一概にどのパターンで効果が出ているのかということを言い切ることができないのですが、短期的な効果で考えると、おそらくビジュアルメインのブランドCMを流すよりも、購入場所や料金など具体的な情報を要素として盛り込んだクリエイティブの方が効果が出やすいのではないかと考えています。短期的かつ直接的な効果における予測なので、企画や実施期間に合わせて考える必要はあると思います。
- 他のプロモーションとの連動シナジーはありますか?
- 三浦:デジタルマーケティング施策はセットで実施した方が良いと思います。タクシー広告だけを実施して効果を期待するというよりは、足元の施策を整えてタクシー広告を実施した方が効果を最大化することができます。成果が出ている広告主様は、共通してデジタルマーケティングの施策は実施していますね。
斉藤:最近では、不動産会社も各社 WEBプロモーションの出稿比率を高めたり SNSやオンラインでの情報発信を強化されているので、タクシーサイネージとその他デジタル施策との混合施策は想起率を高める観点でも効果がありそうですね。
4.セミナーを総括して 〜今後のタクシー広告の活用可能性とは〜
- 今回のセミナーを振り返り、今後のタクシー広告の活用可能性に関してお聞かせください。
- 三浦:現在タクシー広告では、多くのBtoB企業のマーケティング施策にご活用いただいていることから、BtoB向けの媒体のイメージが一部定着しつつあると思います。もちろん引き続き、ビジネスパーソンに訴求できる媒体としての価値は変わらないので、今後もBtoBにおいて効果を発揮し続けると思います。ただ、都内のタクシーという移動空間の価値はtoCにおいても同様の価値を発揮する可能性があると考えています。Web広告では訴求しきれない富裕層の方に対して、個室空間でダイレクトに訴求できる媒体は限られています。まだ事例が少ないことから、使い方やクリエイティブのパターンは確立していませんが、今後toCにおいても幅広い広告主様に是非ご活用いただきたいと考えています。今回はtoCの中でも「不動産」というカテゴリーの中でお話させていただきましたが、興味のある方はサイト問い合わせ窓口よりお気軽にご相談いただけますと幸いです。これまでの出稿パターンや効果を踏まえてプランニングすることも可能です。
斉藤:新築分譲マンションマーケットは供給が都心の高額マンション・実需マンション・郊外大規模マンションに 分かれており、都心の高額マンションに関しては、WEBプロモーション施策だけでは 属性的にリーチしきれない点があります。その点タクシ―内の広告は、可能性を大きく感じますね。 LIFULL HOME'S(新築マンション領域)の直近反響ランキングでも東京23区、とくに都心6区(港区・中央区・千代田区・新宿区・渋谷区・文京区)のマンションが上位を占めており、 このエリアでタクシー広告を展開している「GROWTH」は相性が良いと思います。